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黒はんぺんとは

「黒はんぺん」を食べたことがあるという人は、静岡県民以外ではあまり多くないのではないでしょうか。
はんぺんというと普通は白くて四角い形をしているものですが、黒はんぺんは色はグレーで、半月形をしているのが特徴です。
この黒はんぺんは実は静岡県内ではポピュラーな食べ物で、しょっちゅう食卓に上ります。

黒はんぺんが白くないのは、青魚を丸ごと一匹使って作るからです。
普通の白いはんぺんでは白身魚の白身の部分だけを使って作りますが、黒はんぺんではサバやイワシなどといった青魚を丸ごと使って作ります。
色は濃いめになりますが、その分栄養素もたっぷりと含まれています。
鉄分なども豊富なので、暑い時期の栄養補給にも向いています。

また、育ち盛りの子どもたちにも最適のおかずです。
骨まで丸ごとすり潰して作るので、カルシウムも満点です。

カロリーに関しても白はんぺんが100グラム当たり94カロリーなのに対して、半月はんぺんは73.8カロリーとかなり抑えめです。
ですから、ダイエット中の女性にも理想的な食品になりそうです。

黒はんぺんの由来

このようにメリットの多い黒はんぺんですが、最初に黒はんぺんを作ったのは徳川家康の料理人だったと言われています。
イワシが大漁だったある年、イワシが好きな徳川家康がお抱え料理人の戸川半兵衛に保存のきく調理方法を見つけるようにと命じたことからこの黒はんぺんが誕生しました。
このため、「はんぺん」という名称は料理人の半兵衛から来ているという説があります。

黒はんぺんのおいしい食べ方

黒はんぺんは製造の過程ですでに丸ごと茹でられていますので、生でそのまま食べることもできます。
味に物足りなさを覚える場合、しょうが醤油やわさび醤油に付けて食べるとかなりおいしさが引き立ちます。
静岡県特産のわさび漬けと一緒に食べるのもいいアイディアです。

生で食べる他にいろいろ手を加えることによってもおいしく食べることができます。
網に乗せて軽く炙るのもいいですし、バーベキューで焼くのも静岡県ではかなりポピュラーです。

洋風でボリュームのあるおかずに仕立てたい時はフライにしたり、中にチーズをはさんで衣を付けて揚げるのがおすすめです。
また、白はんぺんとまったく同じ感覚で黒はんぺんをおでんに入れてもおいしいものです。
ふわふわの白はんぺんと違い、つみれのような味わいになってくれるのが特徴です。

黒はんぺんはとてもいいおだしが出るので、すまし汁に仕立ててもいい味が出ます。
それ以外にも、変化球としてポン酢で炒めものにするのも人気があります。
静岡県内では近所のスーパーで簡単に買える黒はんぺんですが、他県に住んでいる人はオンラインショップで購入するのがおすすめです。

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