豆腐ちくわとは
「豆腐ちくわ」と呼ばれる食べ物を知っていますか?
豆腐の中でもメジャーな食べ物というわけではないので、食べたことがある人はあまり多くないのではないでしょうか。
豆腐とちくわはそれぞれ馴染みのあるポピュラーな食品ですが、文字通りこのふたつを足して2で割ったようなものが豆腐ちくわです。
豆腐ちくわが食べられているのは主に鳥取で、これは鳥取という土地が魚を入手しにくい場所であったことが発端となっています。
江戸時代の鳥取は漁港の開発が遅れていたため、当時の藩主である池田公が「魚の代わりに豆腐を食べるように」と市民に通達を出しました。
海に面していながら山林の多い鳥取では、大豆は至るところに植えられている身近な作物だったのです。
このお達しを受けて、豆腐で保存食のちくわが作られるようになりました。
慶応元年(1865年)には鳥取市元魚町で豆腐ちくわが作られ始めたようです。
豆腐ちくわは豆腐の割合が7、魚のすり身の割合が3と豆腐の方が多いのが特徴です。
鳥取は清らかな名水の多い土地としても有名で、豆腐ちくわも名水をたっぷりと使った木綿豆腐を使用して作られています。
豆腐ちくわの作り方
豆腐ちくわに使われる魚は白身魚です。
白身魚を使って柔らかな食感を出しているので、小さな子どもでも安心して食べることができます。
白身魚と木綿豆腐をしっかり混ぜ合わせたら、細い棒に巻き付けて形を整えます。
これをしっかり蒸しあげた後、焼き目を付けて出来上がりです。
豆腐は高タンパクでしかもローカロリーな食品ですから、健康に気を遣う家庭にはぴったりの食材です。
さらに魚肉には良質なカルシウムもたくさん含まれていますから、筋肉疲労の解消などにもぴったりです。
豆腐ちくわは自分で作ることもできるので、ヘルシーな食生活を実践したい人はぜひ試してみましょう。
伝統的な豆腐ちくわの製造・販売で有名な「ちむら」では「豆腐ちくわ手作り体験」教室も開催しています。
ちくわの形を作るところが難しいのですが、出来上がったばかりの豆腐ちくわの味は格別です。
体験料金700円で参加することができます。
豆腐ちくわのおいしい食べ方
豆腐ちくわはそのまま出来たてを食べてもおいしいのですが、ちょっと手をかければボリュームのあるおかずに変身する重宝な食材ですから、どんどん活用したいものです。
一番簡単でしかもお弁当のおかずにもぴったりなのは「豆腐ちくわのパン粉焼き」です。
斜めに輪切りにした豆腐ちくわにパン粉と粉チーズ、ドライパセリをよく混ぜたものをまぶしてサラダ油で焼くだけですから時間もほとんどかからず、ご飯にもビールにも合う一品が出来上がります。
その他にも、豆腐ちくわとコーンのソース炒めもおすすめです。