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KYTの導入を検討…そもそもKYTとはなにか?

工場での業務では、つねに危険が伴います。
もちろん従業員が日常的に危険と隣り合わせの環境で働いているわけではありませんが、一歩間違うと大きな危険が生じる、火災などの大事故のリスクを追うことになりかねない、といったケースはしばしば見られます。
ですから、経営者や現場の管理者は安全性を十分に確保できる環境づくりを心がける責任があるわけですが、従業員の側の安全性への意識もやはり必要です。
どんな安全な機械でも、熟練した従業員でも、油断すると大きな事故につながりかねないからです。

実際のところ、労働災害の多くは従業員による安全への意識に欠けた行動が原因で起こっているとも言われています。
経営者・管理者はもちろん従業員に責任を押し付けるわけではありませんが、日頃から従業員の安全性への意識を高める取り組みを行っていく必要があるわけです。

そこで着目したいのが、KYTです。
これは「危険予知訓練」とも呼ばれるもので、危険の「K」、予知の「Y」、トレーニングの「T」の頭文字を組み合わせたもので、つまりれっきとした日本の用語です。
実際に現場で作業を担っている従業員が、日常の作業のなかでどんな危険が潜んでいるのかをよく理解し、その危険に対する感受性を高め、危険を察知した際には速やかにそれを解消するための行動を移る、こうした能力を身につけるためのトレーニングが「KYT」なのです。

KYTの導入にはどんなメリットがある?

従業員ひとりひとりが危険に対する感受性を高め、危険を防ぐための対策を日常の作業レベルで行うことができるようになれば、当然のことながら現場での事故のリスクが大幅に減少します。
これだけでも大きなメリットですが、さらに波及効果も期待できます。
例えば、新しい作業体制を整える際により危険が少なく、安全かつ効率的に作業を進められる体制づくりをしやすくなります。
管理者のマネジメント能力だけでなく、実際に作業を行う作業員たちの実践的な意見を取り入れることできめ細かな安全対策ができるようになるのです。

さらに、ひとりひとりの危険への意識が高まることで同僚に対する安全の意識も高まります。
自分だけでなく、他の作業員の状況を見て危険を察知し、アドバイスなどを行うことができるようになるからです。
これが現場全体の安全性と作業効率を高めるのはもちろん、作業員のチームワークの向上にも好影響を及ぼすでしょう。

コンピューターやITを活用した安全管理システムや安全性の高い機器の導入ももちろん重要ですが、KYTを活用した作業員の安全意識の向上を組み合わせることで、事故・労働災害のリスクを最小限に抑えた作業環境を構築していくことができます。
作業員教育の一環としてそれなりの時間やコストをかけることになりますが、それだけの価値がある対策として導入の価値が十分にあると評価することができるでしょう。

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