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ハトシの特徴

日本各地にある練り物の中でも、「ハトシ」は長崎県の郷土料理として有名です。
ハトシは漢字では「蝦吐司」と書きます。
「蝦」というのは海老のことを指す広東語の単語で、「吐司」にはトーストという意味があります。
海老のすり身をパン生地で包み込み、揚げたものがハトシですから、まさに文字通りというわけです。

ハトシは長崎以外でも広東や台湾で広く食べられている料理です。
タイやベトナムでも人気料理の一つで、ベトナムはかつてフランス領だったこともあり、パンにはバケットが使用されています。
長崎では中華料理店でハトシを食べることが出来る他、思案橋通りや新地中華街にはテイクアウトができるお店もあり、長崎グルメ観光の名物となっています。

ハトシの由来

ハトシというのは元来、中国福建省の卓袱料理のひとつです。
円卓にずらりと並んだ料理をみんなで取り分けるというスタイルの食事で、17世紀の初めに中国との貿易が長崎港だけに限定された際にたくさんの中国人が長崎に在留したことにより始まりました。

ハトシのおいしい食べ方

ハトシはそのまま熱々を食べても十分に美味しいのですが、ハトシをカツサンド風にアレンジしてパンに挟んだ長崎杉浦の「ハトシサンド」もおすすめです。
オーブントースターで温めれば表面がサクサクになり、たまらずリピートしたくなる美味しさです。
長崎には長崎杉浦以外にもハトシで有名なお店が何軒かありますので、グルメ観光で行ったらハシゴしてみるのもいいアイディアでしょう。

その一つ、山ぐち仕出し店は地元では有名なお店です。
具材に使う海老はぷりぷりの食感を重視しており、すり身部分には上品な甘みの、淡白でクセのない海老が使用されているなど、使い分けも絶妙です。
山ぐち仕出し店は「長崎伝承ハトシ」として商品を登録商標しているぐらいですから、グルメなら一度は食べておきたいところです。

史跡料亭花月のハトシも、食べてみれば一生の思い出になるに違いありません。
史跡料亭花月は寛永19年(1642年)に「引田屋」の名称で創業された有名な料亭で、元禄時代に作られたと言われる800坪の庭園を擁しています。
花月ではハトシを単品で食べるのではなくて、卓袱料理の一環として賞味するようになっています。
コースは一人15,000円〜と高めですが、もちろんそれだけの価値はあります。

諏訪町にある料亭「一力」も伝統のあるお店で、味わい深いハトシを食べることができます。
一力の創業は文化10年(1813年)と長崎では歴史の最も古い料亭ですが、ぶつ切りにした海老や魚のすり身、卵白、山芋、ネギを混ぜ合わせてパンに塗り、揚げる前に蒸すのが一力の秘訣です。
こちらでも味わい深いハトシを食べることができます。

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