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なんば焼きとごぼう巻きの特徴と由来

数ある練り物の中でも、独特の形と素朴な製法で人気があるのが「たな梅」のなんば焼きとごぼう巻です。
かまぼこと言うと板の上に半円形に盛り付けられた形状のものを思い浮かぶ人が多いと思いますが、たな梅のなんば焼は正方形の珍しい形をしています。

なんば焼に使用されるのは西日本でとれるエゾやグチという魚ですが、これらの魚は小骨が多いため家庭で焼き魚などとして食べるのには向いていません。
そこで、エゾやグチのウロコを一匹一匹丹念に取り、頭と内臓を除いて3枚におろしたものをすり身にして保存する方法が考案されました。
冷蔵庫などのなかった江戸時代、たな梅のある和歌山県田辺市の本家筋の人たちは、お土産として江戸に持っていける、日持ちのするなんば焼を製造することを思いついたのです。

なた梅にはもう一つ、ごぼう巻という人気商品があります。
なんば焼きを作る過程で出てくる魚皮を無駄にせず、ごぼうと合わせて仕上げた製品です。

大手のかまぼこメーカーは遠洋漁業で捕獲した魚を船上で冷凍したものを原料にしてかまぼこを作っているため、魚皮はあらかじめ取り除かれてしまっていますが、たな梅のように伝統を大切にする練り物屋では魚皮のある生の新鮮な魚を仕入れています。
ですから、柔らかく茹でたごぼうを魚のすり身でつないで魚皮で巻くといったような美味しいかまぼこもできるわけです。
非常に手間のかかる工程のため、ごぼう巻を作っている店はたな梅の他にはほとんどありません。

なんば焼きとごぼう巻きのおいしい食べ方

なんば焼きはまず4等分にして、その後さらに四つ切りにするのがなた梅おすすめの食べ方です。
目安でいうと厚さ1cm強がいちばん美味しいようです。

わさび醤油でいただくのが基本的ですが、原料が新鮮でしっかりと焼き込まれているため臭みがまったくないので、わさび醤油なしでそのまま食べても美味しくいただけます。
薄く切ってうどんなどにのせてもおいしいのですが、煮焼きをしてしまうと風味が失われてしまうので注意しなければなりません。

なんば焼きのミニサイズ「紀州っ子」も食べやすく、おすすめです。
ごぼう巻の方は厚さ8mm程度に切って食べるのがおすすめです。
甘辛いタレがしっかりと染み込んでいるので、何も付けずにそのまま食べればビールが進みます。
うどんに乗せるのも美味しい食べ方です。

たな梅の店頭ではなんば焼きとごぼう巻きの他に店頭限定販売のひら天とささがきごぼう天を購入することができます。
出来上がり時間は毎朝午前9時30分頃ですから、早めに行かないと売り切れてしまいます。
すり身を油で揚げるひら天は揚鍋のすぐ横で形成される、レアな逸品です。

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