工場の生産効率を表す稼働率とは?
工場での生産活動は、機械をどのくらいの割合で動かしているか、どのくらい人が無駄なく動けているかによって効率が変わってきます。
当然、機械も人もフルに働いていた方が効率が良くなり、コストパフォーマンスが向上することになります。
そのための指標となるのが稼働率です。
それぞれの企業や工場によって稼働率の意味するところは異なりますが、基本となるのは上記のような機械や人が無駄なく動いているかということを示すものです。
それは、一日もしくは週、月などの単位で、目標とする生産数もしくは最大可能生産数のうち、実際の生産数はどのくらいかということを見るために用いられます。
工場ごとにその稼働率を出し、100パーセントに近づけるための努力をすることで、より生産ラインを効率化させることができるようになります。
工場の稼働率を出す方法とは?
稼働率の計算方法は、それぞれのメーカーで若干異なりますが、実際の生産数と平均的な生産数の対比をすることによって求められるというのが普通です。
たとえばかまぼこ工場を例に取ると、1時間当たり5000個のかまぼこの生産が平均だとすると、一日当たり8時間で4万個が生産平均数ということになります。
しかし、実際の生産数としては一日あたり2万個しか達成できていない場合は、稼働率はわずか50パーセントにすぎないということになります。
もう一つの稼働率の計算方法は、工場全体の機械がフル稼働している時間の割合を見るというものもあります。
一日当たり8時間の生産活動を行っているかまぼこ工場において、実際には6時間のみ機械が稼働している場合は、75パーセントの可動率ということになります。
この稼働率を上げるために、機械を動かせない理由を分析して、その原因を排除していくことによって効率を上げるというのが工場における生産管理において重要になってきます。
稼働率を改善するためにできる方法を探る
当然のことながら、工場の稼働率は100パーセントに近ければ近いほど良くなります。
そのためには、まずどうして稼働率が低い、もしくは稼働率を下げている原因を探る必要があります。
単純な理由として、受注が少ないために工場での生産が必要ないという場合は、営業活動に力を入れて稼働率100パーセントとなれるまでの受注をもらうことが改善方法となります。
もし受注状況は悪くないのに、人員が足りないために十分に機械を動かせず、無駄が生じているようであれば人員確保に努めることがカギとなります。
さらに、機械の故障やメンテナンスが多く、そのために機械を止めざるを得ないということが日常茶飯事になっているのであれば、機械の入れ替えや修理、メンテナンス方法の変更などを考えることが必要となってきます。