電気工事士ってどんな仕事?資格の概要
電気工事士とは、建築物にある電気設備の設計・施工、メンテナンスなどを行う仕事です。
その仕事の範囲は非常に幅広く、電気設備全般に及ぶといっても過言ではないでしょう。
とくに大規模な建築物・施設における電気設備の安全性の確保において重要な役割を担っているほか、わたしたち一般家庭の住宅における電気工事なども担当しています。
そうなると、当然のことながら専門的な知識・技能が必要になります。
それこそ一歩間違うと火災や人身事故を招くことになりかねませんから、必要な知識・技能を備えていることを証明する資格を取得している人のみがこうした作業を担当できる形が採られているのです。
その資格が電気工事士です。
この電気工事士の資格は第一種・第二種の2段階に分かれています。
まず第二種ですが、こちらは一般の住宅や小規模な店舗・オフィスにおける電気設備を取り扱うことができる資格です。
具体的には、600v以下の低電圧で受電する電気設備を扱う「一般用電気工事」を担当することになる資格です。
それに対して第一種電気工事士は、より危険と難易度の高い電気設備の作業を担当することができます。
工場やビルといった大規模な設備で導入されている電気設備を取り扱うことができるため、この資格を取得することで活躍できる範囲を大幅に広げることができます。
電気工事士としてのキャリアを重ねていきたい方は、まず第二種を取得し、そこから第一種を目指していくことになります。
なお、どちらも試験に受験・合格することで取得することができます。
筆記試験と技能試験に分かれており、合格率は第一種・第二種いずれも60%程度で、この数字から見てもそれほど難易度の高い試験ではありません。
ただし、第一種に関しては試験に合格した後に3~5年の実務経験を積む必要があります。
具体的な実務経験の年数は、学歴などによって異なります。
電気工事士の工場での活かし方
こうした資格の内容を見ても、工場で勤務する電気工事士は基本的に第一種電気工事士ということになります。
その専門的なスキルを活かして、工場内の電気設備が安全で滞りなく機能する環境を構築・維持してもらうことが基本的な活かし方となります。
工場の新設やリフォームを行う際には設計やアドバイスを担当してもらう選択肢もありますし、従業員の作業環境を向上させるための冷暖房の設備や水道などのメンテナンス・管理を担当してもらうのも、この資格のよい活用方法と言えるでしょう。
ほかにも、新しい設備・機器を導入した際の外線・内線の配線工事なども、工場における電気工事士の重要な役割となります。
こうして見ても、工場における電気工事士はじつに幅広い分野で活躍の場があり、工場が問題なく機能するうえで欠かせない存在であることをうかがうことができます。