食品の製造プロセスを監督して衛生的に作業がなされているかを見る
食品関連業界では、現場での作業を進めていくためにはいくつもの資格保有者が必要となりますが、その一つがこの食品衛生管理者です。
この食品衛生管理者という資格は、食品を調理、管理する現場において、必ず配置することが求められているもので、食品製造における衛生の管理者と言うことができます。
特に、ハムやベーコンなどの製造を行う食肉関連工場、バターやチーズなどの乳製品工場、油脂を扱う工場の場合は、この資格を持っている人が管理をすることが必要となってきます。
こうした食品は、どうしても細菌やウイルスによる汚染のリスクがあり、しかも万が一汚染した食品が市場に出回ってしまうと大きな健康被害をもたらすことになりますので、しっかりとした知識とノウハウを持つエキスパートが管理をする必要があるからです。
簡単には取れないがそれだけのメリットがある資格
食品衛生管理者と似たような資格に、食品衛生責任者というものがあります。
この責任者は、レストランなどの食品を扱う店舗に配置することが定められている資格ですが、資格を取るのはさほど難しくありません。
しかし、食品衛生管理者はちょっと勉強して試験を受ければ取れるというものではなく、難度がかなり高い資格となっています。
食品衛生管理者の資格を取るためには、一定の学歴条件を満たす必要があります。
指定された養成課程を実施している養成機関に通うことや、医師や薬剤師などの医療、健康系の専門資格を持っていることで始めて受験することができるのです。
それだけ、この資格の重要性が高いということを示しています。
確かに資格を取るのは簡単ではありませんが、それだけ希少性が高くニーズも大きいと言えます。
食品衛生管理者の資格を取ることによって、より就職や転職を有利にすることができますし、給料を含む待遇の向上にも役立ちます。
取るのが難しいだけの価値がある資格だと言えるでしょう。
つぶしが利く資格でもある
このように、食品衛生管理者は特定の食品を製造する工場で必要とされる資格で、ニーズが高いものです。
また、食品衛生管理者を持っていると、食品衛生責任者としても働くことができるようになります。
逆に、食品衛生責任者の資格を持っていたとしても、食品衛生管理者として働くことはできませんので、ずっと食品衛生管理者の方がレベルが高いことが分かります。
食品衛生責任者の資格は、どんな飲食店でも必要とされる資格ですので、食品衛生管理者は一挙両得とも言える資格で、いろいろなシーンで活用できます。
食品関連の業界では、とてもつぶしが利く資格となっていますので、取って無駄になることはないでしょう。