カニカマにカニは入っていない
スーパーやコンビニに行くと必ず目にするカニカマは、日本だけで売られている製品のような印象を受けます。
昭和47年に登場したカニカマは、どんなお料理にも手軽に使えて、しかも独特の風味を与えてくれるので、家庭に常備するのが必須のアイテムのひとつです。
このカニカマは日本で非常にポピュラーなだけではなくて、世界中のスーパーマーケットなどでも人気の食品です。
「カニカマ」という言葉からは「カニのかまぼこ」という言葉が連想されますし、事実、形状や食感がカニに近いのがカニカマの特徴です。
ところが、ほとんどのカニカマにはカニ肉は含まれていません。
カニエキスでカニっぽさを演出
カニ肉は高価なため、量産のきくカニカマにはスケトウダラやイトヨリダイ、エソなどといった白身の魚が原材料として使われています。
クセのない白身魚に卵白と塩、デンプンなどを加えた上に、カニエキスを加味することによってカニカマのカニっぽさが演出されています。
カニエキスはカニの身や殻から抽出されており、カニらしく見せるための赤い色にはパプリカなどを使用しています。
海外でも親しまれているカニカマ
カニカマは、日本はもちろんのこと、アメリカやスペイン、フランスなどでも非常にポピュラーな食品です。
海外では「SURIMI」という名称で販売されていることが多く、中にはキロ単位で売られているものもあります。
フランスやスペインでは、カニカマはサラダのトッピングやパスタの具材として使用されていることが多く、オリーブオイルと合わせて調理されるのが一般的です。
オーストラリアやイギリスに行くと、カニカマにパン粉をまぶして揚げたものがファストフードとして売られています。
日本にいると思いつかないようなレシピがたくさんありますので、参考にして新しい料理を作るのもいいかもしれません。
タイなどではカニカマは寿司の具として使われることが多く、刺身としても親しまれています。
カニカマは100gあたりで89kcalですので、蒸しかまぼこやはんぺんの93kcalと比較してもやや低カロリーなことがわかります。
しかもタンパク質は100gあたり12.1g、糖質は100gあたり9.2g、脂質にいたっては100gあたり0.5gですから、ダイエットにも理想的な健康食品と言えます。
ダイエットをしたいけれどタンパク質はしっかりと取りたい人は、カニカマを冷蔵庫に常備しておいて、スープやサラダに適宜加えるのがおすすめです。
調理に手間をかける必要もほとんどなく、冷蔵庫から出して切るだけですぐに使える食材ですので、仕事が忙しくて帰宅するのが遅い働く女性にもカニカマはぴったりです。
ただし、塩分の摂りすぎには注意しましょう。