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マイクロ波加熱の解凍法について調べてみた

電子レンジと同じ仕組みで解凍を行うマイクロ波加熱

冷凍品を原料として加工を行う現場は多くあります。
やはり保存が効き、大量にストックを持てる冷凍品の利用は食品加工の現場では欠かせないものがあります。
しかし、冷凍品の使用において問題となるのが解凍です。

自然解凍では時間もかかりますし、どうしても食品を広げて解凍を促すため大きなスペースも必要となります。
そのため、マイクロ波加熱を利用した解凍が多く用いられるようになっています。

マイクロ波加熱とは、一般家庭にある電子レンジと基本的な仕組みは一緒です。
水分に吸収される際に振動を起こしてその摩擦熱によって加熱するという原理で、水分のある食品であれば短時間で解凍できるというのがマイクロ波加熱装置です。

マイクロ波加熱での解凍のメリットとは?

多くの現場で採用されているマイクロ波加熱による解凍にはたくさんのメリットがあります。
やはり、自然解凍と比べて圧倒的に短時間で解凍できるということで、作業効率が一気にアップするというメリットが一番です。
自然解凍だと何時間もかかってしまうものが、1分もかからずにできることもあり、作業全体の流れをスムーズにしてくれます。

また、業務用のマイクロ波加熱装置は大型であるとはいえ、自然解凍をする際に食品を広げて置きっぱなしするスペースよりはだいぶ小さいので、省スペースというメリットも生まれます。
他にも、ドリップ、つまり肉や魚介類などを解凍した時に出てくる液体を減らせるというのも大きなポイントでしょう。
ドリップが少なくなることで味の低下を防げますし、調理のしやすさも随分変わってきます。

マイクロ波加熱をすることのデメリットとは?

マイクロ波加熱にはデメリットもあります。
マイクロ波は食品の表面や上部など、一定の部分に吸収されやすいという傾向がありますので、食品全体を均一に解凍できずに、一部は冷凍状態にあるのに他の部分は焼けてしまっているということもあります。
この現象は解決がなかなか難しく、大きな塊の食品を扱う場合などは、どうしてもこの偏りが大きくなってしまうため、解凍が難しいというケースも出てきます。

もちろん、こうした問題を解決するために、マイクロ波加熱装置のメーカーも様々な改善をしていて、偏りが少ないようにマイクロ波照射の方法を変えたり、センサーによる制御をしたりできるようになっています。
技術の進歩と共に、マイクロ波加熱のデメリットが解消されることが考えられますので、これからさらにこの手法を用いた解凍が一般的になっていくことでしょう。
装置の大きさも様々なものがありますので、大規模工場でも小さな現場でも自由に使えるのも頼もしいところです。

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