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クレーン運転士とクレーンについて

クレーン運転士というのは、日本における労働安全衛生法によって定められている国家資格・免許の1つで、実技と学科のあるクレーン運転士免許試験に合格、免許交付を受けた人のことを言います。
一定の規模より下のクレーンであれば、特別教育か技能講習のいずれかを受ければ操作・運転して良いということになっているため、これらの講習などを修了している人のことを言う場合もあります。

では、クレーンとは一体何なのでしょうか。
一般の人にとっては、言葉は何となく分かる、見かけたことはある、程度のあまり馴染みのないものでしょう。

クレーン等安全規則による定義では、クレーンというのは以下の2つの条件を満たしている機械装置の中で、デリック以外かつ移動式クレーンのものとされています。
その条件の1つは、動力によって荷物を吊り上げるというものです。
動力を使って荷物を吊り上げる、というもののことをクレーンと言うのであり、人の力で吊り上げるものはクレーンとは言わない、ということです。
ただ、荷物を降ろす時には動力を使っていても、自由降下でも良いとされています。

もう1つは、吊り荷は水平に運搬するというものです。
水平方向に移動するのであれば、動力を使っていても人の力であっても構いません。
定置されているか、レール上など限られた範囲の移動をする形式であることと定義されています。
ですから、荷物の吊り上げを人の力で行っている機械装置の場合、もし荷物を水平移動させる時には動力を使っていたとしても、クレーンとは呼びません。

クレーン免許の変化について

昔は全てのクレーン操作をすることができる起重機運転士免許というものがありましたが、これが昭和37年にクレーン運転士、デリック、揚貨装置運転士と細かく分けられました。
昭和47年になるとさらにクレーン運転士がクレーン運転士、移動式クレーン運転士の2つに分けられました。
この頃はクレーン免許に玉掛の資格も含まれていましたが、昭和53年になると玉掛の資格も別に取得しなければならなくなりました。

このように、細かく分類が進んできましたが、平成18年になるとデリック免許とクレーン免許が統合されてクレーン・デリック免許になりました。
ただ、これにはいくつか種類があり、元々クレーン免許、デリック免許の両方を持っていた場合は限定なしのクレーン・デリック免許を取得となりますが、元々クレーン免許しか持っていなかった場合はクレーン限定のクレーン・デリック免許となります。
同様に、床上運転式限定のクレーン運転士であった場合、床上運転式クレーン限定のクレーン・デリック免許となります。
ただし、デリック運転士免許だけの場合は、これまで通りデリック運転士免許のままです。

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